サーフボードの種類と選び方(初心者向け)|体重別・レベル別おすすめ解説
「サーフボードの選び方を知りたい」
「種類が多くて何を買ったらいいのか分からない」
この記事はそんな方へ向けて書いています。
「サーフィンを始めたい!」と思ったとき、最初の壁になるのがサーフボード選びです。
お店に行くと、長い板・短い板・丸い板・細い板…とにかく種類が多くて、初心者ほど迷いやすいポイントでもあります。
この記事では、初心者向けにサーフボードの種類と選び方を、できるだけわかりやすく・失敗しにくい形で解説します。
これから最初の1本を選ぶ人や、「今の板で合ってるのかな?」と不安な人の参考になればうれしいです。
サーフボードの種類をざっくり理解しよう
まずは、代表的なサーフボードの種類と特徴を押さえましょう。
初心者が覚えておきたいのは、主に次の5タイプです。
- ロングボード
- ファンボード(ミッドレングス)
- ショートボード
- フィッシュボード
- ソフトボード(スポンジボード)
それぞれ「浮力」「取り回しやすさ」「難易度」が違います。
サーフボードの基本構造と種類

サーフボードには大きく分けて以下の種類があります。
- ロングボード(9ft以上)…浮力が大きく、安定感があり、初心者におすすめ。
- ファンボード(7〜8ft)…扱いやすく、ステップアップに最適。
- ショートボード(6ft前後)…上級者向けで動きが軽快。
ボードの長さ・幅・厚み・ロッカー(反り)・フィン形状などが、それぞれ乗り味に影響します。
サーフボードは大きく分けて次の5つのパーツで構成されています:
- ノーズ(Nose)
サーフボードの「先端部分」です。
波に最初に当たる部分で、形によってボードの操作性や浮力が変わります。
尖っているノーズはスピード重視、丸いノーズは安定性重視の傾向があります。 - テール(Tail)
サーフボードの「後ろの端」です。
水の流れが抜ける部分で、ターンのしやすさやスピード性能を左右します。
スクエアテール・ラウンドテール・フィッシュテールなど、形の違いで乗り味が変わります。 - レール(Rail)
ボードの「側面(ふち)」部分です。
波との接触面として、ターンやコントロールに大きく関係します。
厚みがあるレールは浮力が高く安定性があり、薄いレールは繊細な操作が可能です。 - デッキ(Deck)
サーファーが立つ「上面部分」です。
ワックスを塗って滑り止めを施します。
ボリューム(厚み)があるデッキは初心者に向いており、浮力が高くて乗りやすいのが特徴です。 - フィン(Fin)
水中の舵の役割。サーフボードの「底面後方に付いているひれ」です。
水中での安定性や方向性を保つ役割があります。
シングルフィン、ツインフィンなどの種類があり、走り方やターン性能に影響します。

タイプ別おすすめサーフボード比較
| 種類 | 特徴 | レベル | |
| ソフトボード | 安全で浮力が高い | 初心者 | |
| ファンボード | 取り回しやすい万能タイプ | 初心者〜中級者 | |
| ショートボード | 軽く動きが速い | 中級〜上級者 |
サーフボード簡易比較表
| レベル | ステータス | ボードタイプ | 特徴 | 難易度 |
|---|---|---|---|---|
| ★☆☆☆☆ | 完全初心者 | ソフトボード(スポンジボード) | 安定性抜群・浮力大。安全で最初の1本に最適。 | 1 |
| ★★☆☆☆ | 初級者 | ファンボード(ミッドレングス) | 浮力がありながらターン練習もしやすい。 | 2 |
| ★★★☆☆ | 初中級者 | ミニロング/ハイブリッド | 波キャッチが楽でコントロール性もアップ。 | 3 |
| ★★★★☆ | 中級者 | ショートボード(厚め・幅広タイプ) | スピードと動き重視。パドリングも練習が必要。 | 4 |
| ★★★★★ | 上級者手前 | ハイパフォーマンスショート | 技術要求高いが操作性最高。大会志向向け。 | 5 |
ロングボード(9’0”前後〜)
特徴
- 長さ:おおよそ 9フィート(約274cm)以上
- 幅・厚み:広くて厚い=浮力が大きい
- 安定感:抜群。立ちやすく、テイクオフも早い
メリット
- 波のパワーが弱くても乗りやすい
- パドルがラクで、初心者でも「波に乗れた!」という成功体験を得やすい
- クラシックなスタイルで見た目もおしゃれ
デメリット
- サイズが大きいので、持ち運びや保管が大変
- 引き回しが重たく、混雑したポイントでは取り回しに注意が必要
向いている人
- とにかくたくさん乗って、ゆったりクルージングを楽しみたい初心者
- 小波が多いポイントに通う人
ファンボード(ミッドレングス)
特徴
- 長さ:おおよそ 6’8”〜8’0” 前後
- ロングとショートの中間的な存在
- ほどよい浮力と取り回しのバランスが良い
メリット
- 初心者でも安定しやすく、テイクオフも比較的早い
- 慣れてきたらターンの練習もできる
- ロングほど場所を取らず、ショートほどシビアでもない
デメリット
- 超安定のロングに比べると、最初は少しぐらつくと感じる場合も
- 「ゆったりロングスタイル」か「キレキレのショート」か、どちらかに寄せたい人には中途半端に感じることもある
向いている人
- 最初の1本にかなりおすすめのタイプ
- 将来的にショートも視野に入れつつ、まずはたくさん乗りたい初心者
ショートボード(6’6”前後以下〜)
特徴
- 長さ:一般的には6’6”(約198cm)以下が目安。
ただし、明確な公式基準はなく、ブランドやショップによって6’4”前後〜7’0”くらいまでをショートボードとする場合もあります。 - 細くて薄い=浮力が少なめ
- 動きが軽く、アクション向き
メリット
- 上級者向けのキレのあるターンやエアーなど、ハイパフォーマンスが可能
- 小回りがきき、素早く方向転換できる
デメリット
- パドルがきつく、テイクオフもシビアで初心者にはかなり難しい
- 浮力が足りないと「一生立てない…」となりがち
向いている人
- サーフィン経験者、スポーツ経験が豊富で体力に自信がある中級者以上
- 「プロサーファーのような動きがしたい」と本気でやり込みたい人向け(ただし最初の1本にはほぼ不向き)
フィッシュボード
特徴
- 長さ:5’6”〜6’4”前後が多い
- 幅広で厚みもあり、テールが魚の尾のような「フィッシュテール」
- 小波でスピードを出しやすいデザイン
メリット
- 見た目がかわいくておしゃれ
- 浮力があるタイプを選べば、ショートよりもテイクオフしやすい
- 小波でもスピードをつけやすく、遊べる幅が広い
デメリット
- ロングやファンほどの安定感はない
- 形状によっては動きが独特で、少し慣れが必要
向いている人
- ファンボードからのステップアップ
- 小波が多いポイントで、遊びの幅を広げたい人
ソフトボード(スポンジボード)
特徴
- 表面がスポンジ素材で柔らかい
- ショップのレンタルやサーフィンスクールでよく使われるタイプ
メリット
- 浮力が大きく、安定感も抜群
- 当たってもハードボードよりケガをしにくく、初心者にやさしい
- 値段も比較的お手頃なものが多い
デメリット
- 上達してくると、物足りなさを感じる場合も
- モデルによっては動きがもっさりしやすい
向いている人
- 完全なサーフィン初心者の最初の1本としてかなり優秀
- とにかく安全に、たくさん波に乗る感覚をつかみたい人
初心者が最初のサーフボードを選ぶときのポイント
ここからが一番大事な「選び方」の話です。
初心者のサーフボード選びで押さえたいポイントは、次の5つ。
- 体重・身長に合った浮力(ボリューム)
- 運動経験・体力
- 通う予定のポイント(波のサイズ・パワー)
- 予算と購入方法(新品・中古・レンタル)
- これからの目標・スタイル
1. 体重・身長に合った浮力を選ぶ
サーフボードのスペックでよく出てくるのが「L(リットル)」表記のボリュームです。
この数字が大きいほど浮力があり、パドルもテイクオフもラクになります。
初心者の場合は、「とにかくよく浮く板」を選ぶのが鉄則です。
- 体重60〜70kgくらいの人なら、
ロングボード(8’0”前後) or ボリュームたっぷりのファンボード・ソフトボード - 50kg台なら、少し短めでもOKだが、やはり浮力多めを意識
目安としては、体重×0.6~0.7がいいかなと思います。
「細くて短いプロっぽい板」は、初心者にとっては上達のブレーキになることが多いので注意しましょう。
2. 運動経験・体力も考える
- スポーツ経験があまりなく、体力に自信がない
→ ロングボード or ボリューム多めのソフトボード - 日頃からトレーニングしていて、筋力・持久力に自信あり
→ ちょっと短めのファンボードや浮力高めのフィッシュも候補に
体力に自信がない人ほど、「浮力=味方」です。
3. 通う予定のポイントの波質をチェック
- ビーチブレイクで、普段は小さめの波が多い
→ ロング・ファン・ソフトボードと相性◎ - 比較的サイズがあり、パワーもそこそこあるリーフポイントが多い
→ 浮力を残しつつ、取り回しもしやすいファンボードやミッドレングスが扱いやすい
よく行く予定のポイントが決まっているなら、そのポイントのローカルショップで相談するのが一番確実です。
4. 予算と購入方法を決める
サーフボードの買い方は主に3パターン。
- 新品を買う
- メリット:状態がよく、長く使える
- デメリット:値段が高め(目安7〜15万円前後)
- 中古ボードを買う
- メリット:安く手に入る
- デメリット:リペア跡や歪みなど、初心者は状態の見極めが難しい
- しばらくはレンタル+スクールで乗り比べ
- メリット:自分に合うサイズ感がわかるまで試せる
- デメリット:長期的に通うとトータル費用は増えやすい
まったくの未経験なら、最初はレンタルやスクールで数回試し、感覚をつかんでから自分の1本を買うのがおすすめです。
5. これからの目標・スタイルをイメージする
- 「ゆったりロングライドして、海時間を楽しみたい」
→ ロングボード or ミッドレングス寄りのファンボード - 「いずれはショートでアクションもしてみたい」
→ 浮力多めのファンボード → 慣れたらフィッシュや浮力多めショートへステップアップ - 「とにかくまずは立てるようになりたい」
→ 長くて浮力のあるソフトボードが最強
最初の1本は「上達の土台を作る板」だと考えて、見た目よりも「浮力」「安定感」「テイクオフのしやすさ」を優先しましょう。
初心者がやりがちなサーフボード選びの失敗
初心者の方がよくやってしまう失敗パターンも知っておきましょう。
失敗① 見た目だけでショートボードを選ぶ
プロサーファーのような細くて短い板は、経験者向けの道具です。
初心者がいきなり手を出すと、
- 波をキャッチできない
- パドルがきつくてすぐにバテる
- テイクオフの成功率が低く、楽しくない
という悪循環になりがちです。
失敗② 浮力が足りない板を選んでしまう
ショップの表示だけを見て、店員さんに相談せずに選ぶと、
自分の体重・レベルに対してボリューム不足になるケースが多いです。
「ちょっと大きすぎるかな?」と思うくらいの浮力を選んだほうが、
初心者のうちは上達の近道になります。
失敗③ 中古ボードでボロボロの板を掴む
中古は価格が魅力的ですが、
- 大きなリペア跡がある
- 水を吸って重くなっている
- 反り(ロッカー)が変形している
といった板は、パフォーマンスが落ちていて初心者には扱いづらいです。
中古を買うなら、できればショップで状態をチェックしてもらった上で購入しましょう。
迷ったら「ソフトボード or ファンボード」が鉄板
まとめると、初心者が最初の1本に選びやすいのはこの2タイプです。
- ソフトボード(長め・浮力多め)
→ とにかく安全にたくさん乗りたい、サーフィン入門には最強 - ファンボード(ミッドレングス・ボリューム多め)
→ 初心者〜初中級まで長く使えて、ステップアップにもつながる万能タイプ
どちらも「サーフボードの種類と選び方(初心者向け)」という意味で、
失敗しにくく、上達につながりやすい選択肢です。
まとめ:自分に合ったサーフボードを選んで、最初の一歩を楽しもう
- サーフボードには、ロング・ファン・ショート・フィッシュ・ソフトボードなど、さまざまな種類がある
- 初心者は「浮力」「安定感」「テイクオフしやすさ」を最優先に選ぶ
- 体重・体力・通うポイント・予算・なりたいスタイルを基準に考える
- 迷ったら、ソフトボード or 浮力多めのファンボードが鉄板
最初の1本は、サーフィン人生を左右する大事なパートナーです。
カッコよさだけで決めず、自分のレベルに合った“ちょっと大きめ・よく浮く板を選んで、
「乗れた!楽しい!」という成功体験をどんどん積み重ねていきましょう。


