冬サーフィン初心者におすすめのウェットスーツ完全ガイド|失敗しない防寒グッズも紹介
「冬もサーフィンを続けて早く上達したい」
「冬にサーフィンをするときの防寒対策を知りたい」
この記事はそんな方へ向けて書いています。
そんな初心者の悩みを解決するのが、正しいウェットスーツ選びと防寒グッズです。
冬の海は水温・気温ともに低く、装備が不十分だと
- すぐに身体が冷える
- 集中力が落ちてケガやトラブルの原因になる
- 寒すぎてサーフィンが嫌になる
といったリスクが高くなります。
この記事では、冬サーフィン初心者向けに、失敗しないウェットスーツの選び方と水温別の厚さの目安、あると本気で違う防寒グッズを徹底解説。
5×3mmセミドライの選び方やブーツ・グローブ・フードなど必須アイテムも紹介します。
冬サーフィンが寒いだけじゃなく「危険」な理由
まずは、冬の海が初心者にとってなぜ要注意なのかを押さえておきましょう。
結論:冬サーフィン初心者は「5×3mmのセミドライ+ブーツ+グローブ」が基本セット
・水温10〜15℃前後で冬サーフィンをするなら、5×3mmのセミドライフルスーツが定番
・ブーツ&グローブがあるだけで、体力の持ち方と安全性が大きく変わる
・ポンチョタオルや防寒アウターなど「海の外の防寒」も揃えると、冬でも通いやすくなる
① 体温が一気に奪われる
冬の海では
- 水温:10〜15℃前後(エリアによる)
- 気温:一桁〜10℃台前半
という環境が普通です。水は空気の25倍以上の速さで体温を奪うと言われていて、薄いウェットやインナーなしで入ると一気に冷えます。
② 手足がかじかんでパドル・テイクオフがしづらい
寒さで
- 手がかじかんでパドルが弱くなる
- 足の感覚が鈍くなり、テイクオフやスタンスが決まりにくい
といった状態になると、板のコントロールができず、転倒や接触トラブルの原因にもなります。
③ 我慢しすぎると低体温症のリスクも
「せっかく来たから…」と寒さを我慢して長時間入っていると、
- 震えが止まらない
- 集中できない
- 足がつりやすくなる
など、低体温症に近い状態になることも。
冬サーフィンを楽しむためには、「根性」よりも装備と見切りの早さが大切です。
冬サーフィン初心者向けウェットスーツの基本|水温別の厚さと種類
では、冬サーフィン初心者はどんなウェットスーツを選べばよいのか、基本から整理していきます。
| 水温の目安 | おすすめウェット | アクセサリー |
|---|---|---|
| 15〜18℃ | 4×3mmフルスーツ | ブーツ(寒がりなら) |
| 10〜15℃ | 5×3mmセミドライ | ブーツ+グローブ(できればフード) |
| 10℃以下 | 5×3mmセミドライ or ドライスーツ | ブーツ+グローブ+フード必須 |
1. 冬用は「フルスーツ」が必須
冬は、肌の露出があるスプリングやロンスプでは厳しすぎます。基本はフルスーツ一択です。
- フルスーツ:手首〜足首までしっかり覆う長袖・長ズボンタイプ
さらに、地域や水温によってはセミドライ・ドライスーツも選択肢に入ります。
2. 厚さの目安(5×3mm / 4×3mm など)
初心者が迷いやすいのが「ウェットの厚さ」です。目安としては次のようなイメージです。
- 5×3mmフルスーツ(セミドライ)
→ 冬の定番。胴体・脚 5mm、腕など動かす部分 3mm。 - 4×3mmフルスーツ
→ 秋〜初冬、春先など少し暖かい時期向け。
水温10〜15℃前後で冬として入るなら、初心者には5×3mmセミドライがおすすめです。
「厚いほど暖かい」一方で、パドルが重くなるので、初心者はバランスが大事です。
3. セミドライとドライスーツの違い
冬本番に多くのサーファーが使うのがセミドライです。
- セミドライ
- 首・手首・足首からの水の侵入をかなり抑えたフルスーツ
- 体温で少し入った水を温めて保温するイメージ
- 冬サーフィンのメイン選択肢
- ドライスーツ
- ほとんど水が入らない構造
- 中にインナーやスウェットを着て保温
- とても暖かいが、動きにくさ・浮力の強さ・価格の高さがデメリット
- 本格的な極寒エリア向け
初心者でまず冬を楽しみたいなら、セミドライの5×3mmを1着用意するのが現実的です。
冬サーフィン用ウェットスーツの選び方ポイント
同じ「5×3mmセミドライ」でも、モデルやブランドで暖かさや動きやすさが大きく変わります。
初心者が押さえておきたいチェックポイントをまとめました。
① サイズ選びが最重要
どれだけ高機能なウェットでも、サイズが合っていなければ意味がありません。
- 首・手首・足首から水がガバガバ入る
- 背中や腰にシワが寄って水がたまりやすい
- 逆にきつすぎてパドルや呼吸が苦しい
といった状態だと、寒いし疲れるし、良いことがありません。
ポイント
- 可能ならショップで採寸してもらう・フルオーダーする
- 既製サイズを買う場合も、サイズ表をよく確認して、胸囲・腹囲・身長を総合的に見る
- 「少しゆったりめ」よりもジャスト寄りを選ぶ
冬用ウェットは高い買い物なので、ここだけは妥協しない方が長く快適に使えます。
② 生地の種類(伸縮性&保温性)
近年の冬用ウェットは、
- 伸びがよくパドルしやすい生地
- 起毛素材で保温性が高い裏地
など、機能性がかなり進化しています。
初心者が見ておきたいのは、
- 「ストレッチ」「ハイストレッチ」など伸びやすいか
- 「起毛」「フリース」「発熱素材」など保温性が高い裏地か
- 冬用ラインナップかどうか(シーガルや薄手モデルじゃないか)
値段が多少上がっても、冬用の起毛タイプを選んだ方が快適さが段違いです。
③ エントリーシステム(着替えのしやすさ)
冬用ウェットには主に
- バックジップ(背中ファスナー)
- チェストジップ(胸ファスナー)
- ジップレス
などのタイプがあります。
初心者には
- 着替えがしやすいバックジップ or チェストジップ
→ 一人でも着脱しやすく、ストレスが少ない
をおすすめします。ジップレスは動きやすさと防水性が魅力ですが、慣れないと着替えに苦戦しやすいです。
④ 予算の目安
冬用のセミドライは、どうしても値段が高めです。
- 既製サイズ:3〜7万円前後
- フルオーダー:6〜10万円前後
といったイメージです。
最初の1着は
- 「冬でもサーフィンを続ける気持ちがあるか?」
- 「来シーズン以降も使う予定か?」
を考えつつ、無理のない範囲でできるだけ品質の良いものを選びましょう。
「寒すぎて結局行かなくなった…」では本末転倒なので、ある程度の投資は“自分の安全と快適さ”への投資と考えると◎です。
冬サーフィン初心者におすすめの防寒グッズ|ブーツ・グローブ・フードなど
ウェットスーツに加えて、冬サーフィンでは防寒アクセサリーが必須レベルで役立ちます。
ここからは、初心者にもぜひそろえてほしいアイテムを紹介します。
1. ブーツ(サーフブーツ)
冬サーフィンのマストアイテムがサーフブーツです。
- 足先の冷え防止
- 岩やリーフ・ゴミから足を守る
という意味でも、初心者ほど履いた方が安心です。
選び方のポイント
- 厚さ:3〜5mm(地域や水温で選ぶ)
- サイズ:素足より0.5〜1cmほど余裕がある程度
- 足裏の感覚(ボードフィール)を損なわない薄すぎないソール
「ブーツはダサいから嫌だ…」という声もありますが、足先が冷えると一気に集中力が切れるので、冬は割り切って使うのが上達への近道です。
2. グローブ(サーフグローブ)
水温が低いエリアでは、グローブもかなりありがたい存在です。
- 手先が冷えにくくなり、パドルが楽
- 手の甲の日焼け防止にもなる
ただし、厚すぎると「水をかきにくい」「パドルが重い」と感じることもあるので、
- 2〜3mm程度のサーフグローブ
- フィット感が良く、握りやすいもの
を選ぶと、初心者でも使いやすいです。
3. フード(サーフキャップ・ヘッドキャップ)
耳や頭がキンキンに冷えるような真冬のコンディションでは、フード付きのウェットやサーフキャップが超快適です。
- 頭からの熱の放出を防ぎ、体感温度アップ
- 耳に水が入り続けることで起こる「サーファーズイヤー」の予防にも
地域によっては「真冬だけフード付き」「通常はキャップのみ」を使い分ける人も多いです。
4. インナー(ウェットスーツ用インナー・起毛インナー)
ウェットの下に着る薄手のインナーを使うと、保温力が一段上がります。
- 速乾性のあるラッシュガードやウェットインナー
- 首〜胸元までカバーするタイプなら、ファスナーからの水の侵入対策にも
※綿のTシャツや普通のインナーは、水を含んで逆に冷えるのでNGです。
海に入る前後で役立つ外側の防寒グッズ
実は、水の中よりも寒いと感じやすいのが「着替えの時間」や「海までの移動」です。ここが快適になると、冬サーフィンのハードルが一気に下がります。
1. ポンチョタオル or 着替えポンチョ
駐車場や海辺で着替えるとき、着替え用ポンチョがあると快適さが段違いです。
- 風よけ
- 人目を気にせず着替えられる
- タオル代わりにもなる
冬は特に風が強いので、厚手素材のポンチョがあると身体が冷えにくくなります。
2. 防寒アウター(ダウン・ボアジャケットなど)
海から上がった瞬間は身体が濡れていて、さらに風が当たると猛烈に寒いです。
- ダウンジャケット
- ボアパーカー
- ロングコートタイプの防寒アウター
などを車に用意しておくと、着替え後も暖かく過ごせます。
3. 帽子・ネックウォーマー・手袋(陸用)
陸での防寒も意外と重要です。
- ニット帽やキャップで頭を保温
- ネックウォーマーで首元をガード
- 陸用の手袋で着替え中の手を保温
「どうせすぐ濡れるから」と油断せず、行き帰りの防寒もセットで考えると冬サーフィンがかなり楽になります。
4. 使い捨てカイロ・温かい飲み物
- 貼るカイロ・腰用カイロ
- 車に置いておく温かいお茶・コーヒー・スープ
なども、冬サーフィンの「小さなご褒美」になります。
海から上がってすぐに温かい飲み物を飲むと、身体の内側からホッと落ち着くので、冷えすぎの防止にもおすすめです。
冬サーフィン初心者のための実践的なコツ|安全に続ける入り方
装備が整ったら、あとは入り方の工夫でさらに快適になります。初心者が意識したいポイントをまとめました。
① 海に入る時間を短めに決めておく
「とりあえず1ラウンド目は○分だけ」とあらかじめ時間を決めておくと、
- 寒くなる前に上がれる
- 無理な我慢をしなくて済む
ようになります。最初は1時間以内を目安にするのがおすすめです。
② 震え・集中力低下を感じたらすぐ上がる
- 震えが止まらない
- 集中できない
- パドルが明らかに弱くなった
と感じたら、迷わず一度上がりましょう。
「まだ乗れてないから…」「あと1本だけ…」と粘ると、寒さで一気に疲れてしまいます。
③ 着替えはできるだけ風の少ない場所で
- 車の影
- 壁際
- 風を背にする向き
など、なるべく風を避けられる場所を選ぶだけでも体感温度がかなり変わります。
④ サーフ後はすぐにシャワー/お湯で温まる
可能なら、
- 温水シャワーのあるポイントを選ぶ
- ポリタンクでお湯を持参する
などして、海から上がったらすぐ温水で体を温める習慣をつけると安心です。
ウェットの塩を落とすついでに、体も軽くお湯を浴びるだけでかなり違います。
よくある冬サーフィン初心者の失敗パターン
最後に、僕自身や周りのサーファーの失敗から「冬サーフィン初心者あるある」をまとめておきます。心当たりがあれば、装備や行動を見直してみてください。
失敗① 秋用ウェットのまま冬に突入
「まだいけるっしょ」と3mmフルスーツやロンスプのまま冬に入って大撃沈パターンです。
- 寒すぎて20分でギブアップ
- 手足がかじかんで全く乗れない
- 風邪をひいてしばらく海に行けなくなる
冬に続けて通うつもりなら、秋のうちに冬用ウェットを準備しておくのがおすすめです。
失敗② ブーツ・グローブなしで足先・手先が死亡
「ブーツは嫌い」「グローブは邪魔」と我慢していると、足先・手先が冷えすぎて動かなくなることも。
初心者ほどパドル時間も長く、ボトムで待つ時間も多いので、アクセサリーの有無で快適さが天と地ほど違います。
失敗③ 着替え対策ゼロで心が折れる
- 風ビュービューの駐車場で裸に…
- 冷たいタオルで拭いて、さらに冷える
- 震えながら服を着るうちに「もう冬はやめようかな…」モードに
これを防ぐには、
- ポンチョタオル
- 厚手のアウター
- 温かい飲み物
など、陸での防寒セットを用意しておくのが本当に大事です。
冬サーフィン持ち物チェックリスト
チェック項目案:
- セミドライウェット(5×3mm)
- サーフブーツ
- サーフグローブ
- フード/キャップ
- ウェットインナー
- 着替え用ポンチョタオル
- 防寒アウター
- ニット帽・ネックウォーマー
- 使い捨てカイロ
- ポリタンク+お湯
- 温かい飲み物(魔法瓶)
まとめ:冬サーフィンは「装備次第」で楽しさが決まる
この記事のポイントをおさらいします。
- 冬の海は寒さだけでなく、体力・集中力が奪われるリスクが高い
- 初心者が冬サーフィンを続けるなら、5×3mm前後のセミドライフルスーツがおすすめ
- ウェットはサイズ選びが最重要。可能ならショップで採寸・フルオーダーがベスト
- ブーツ・グローブ・フードなどの防寒アクセサリーは初心者ほど効果大
- ポンチョ・防寒アウター・カイロ・温かい飲み物で、着替えと移動時間も快適に
- 「寒さを我慢しない」「震えを感じたらすぐ上がる」のが安全に楽しむコツ
しっかりとウェットスーツと防寒グッズをそろえれば、冬でも
- 人が少なくて練習しやすい
- うねりが安定しやすく、良い波に当たりやすい
といった冬ならではのメリットもたくさんあります。
「冬もサーフィンを続けたい」「来シーズンにはもっと上達していたい」という初心者の方は、無理せず安全第一で、“暖かい装備”を味方にしながら冬の海を楽しんでいきましょう。







